「左回りの法則」とは、店舗レイアウトにおける顧客動線設計の基本セオリーの一つです。お客様は店舗入口から自然と左方向(反時計回り)へ進む傾向があるため、その流れに沿って売場を設計することで、回遊性を高め、売上向上に繋げることができます。
■ 法則の根拠:右利きの人の行動原理
この法則の主な根拠は、人口の大多数を占める右利きの人の行動原理にあります。お客様は左手でショッピングカートやカゴを持ち、空いた利き手である右手で通路右側の商品を手に取るのが最もスムーズです。左回りの動線は、この一連の動作をストレスなく実現させます。
■ 例外的なケース
もちろん、これは絶対的なルールではありません。建物の構造上の制約や、入口付近の特売品へ注目させたいといった戦略的な意図から、あえて「右回り」の動線を設計することもあります。
■ VMD実務への応用
VMDの実務においては、この「左回りの法則」を前提に顧客動線を想定し、それに基づいてゾーニング(売場の区画割り)や什器配置といった具体的なレイアウト計画へと落とし込んでいくことが、効果的な売場づくりの第一歩となります。


